立花橋付近

昔の面影を残す立花橋。この橋を渡れば私の住んでいた八坂校区ではなく子供の私にとっては異境の地であった。写真に写る橋の親柱側はまた別校区で、ちょうどこの立花橋が私たち八坂校区の子供たちの縄張りの境であった。

 一度、この立花橋を渡った向こうにある釣り堀に遠征したことがあった。そこに感じが悪くて同学年だけどいやに態度のでかい奴がいた。縄張りを越えていたので、けんかすることもできず、すごすご帰ってきた思い出がある。後年、私立中学に入学してその嫌な奴と同級生になったが、最後まで嫌な思い出がつきまとった。

 子供の頃、この橋の下に人が住んでいた。確か子供もいて、煮炊きの煙が上がっていた記憶がある。右の写真のあたりだ。今見ると建設当時の石工の技に感心してみとれてしまうが、当時は怖くて近づけなかった。悪いことをすると、親にお前は橋の下に捨てられていたのだと脅かされた。橋の下はとても怖いところだった。

 写真に写っている親柱には当時上に灯りを灯す球体のものが載っていたような気がして覗いてみると確かにその痕跡があった。

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