松山駅からSLに乗って長浜へ

写真1 新築間もない駅舎なのだろうモダンで瀟洒な建物だ。
写真2 駅舎の後ろに建つ鉄塔は何なのだろう
写真3
 小学生の頃、長浜の水族館に家族で行った思い出がある。当時の国鉄を利用して松山駅から長浜駅まで行ったと想像する。写真1、写真2で見るように戦後間もない頃(昭和30年代?)の松山駅舎の方が今の駅舎と比べて瀟洒でモダンな感じがする。県庁所在地のJRの駅舎で今の駅舎のように「しょぼい」みすぼらしい駅舎は全国で三つくらいらしい。それなりに雰囲気はあるのだが、、、。
 因みに写真3は駅舎から東方向を写したもの(昭和29年9月)。市内電車のホームが手前に見え、遠くに城山と松山城が見える。


 長浜行きの列車はSLで、トンネルに入ると乗客が一斉に窓を閉めだした印象的な記憶が残っている。長いトンネルはないと思うが、窓を閉めないと煙が車内に入りこんできて大変だったのだろう。ということは長浜に行った季節は夏だったのだろう。
 現在は海岸線が埋め立てられ、立派な道路が出来ていて快適なドライブができるのだが、海岸線の風景は一変してしまった。当時は自然のままの海岸線の一段上に国鉄のレールが敷かれていて、そこから見る海岸は変化に富み海は青くほんとうに美しかった。
写真4
 長浜に着くと、当時県内唯一の水族館(写真4)がありたぶんそこに行ったはずだと思うのだが、その後の記憶が強すぎて水族館の記憶がほとんどない。
写真5
 その後の強烈な記憶とは、肱川にかかる赤橋(写真5)の思い出だ。この橋は橋の下に船を通過させるため中央部を跳ね上げて開閉できる可動橋である。見物に行った時は当然閉じていたのだが、父は子供に開閉する様を見せたくて可動部にある機械室のような所まで降りて行って係員に橋を跳ね上げてくれと交渉しだしたのだ。その父の大胆な行動だけが鮮明に記憶に残っている。ただ開いた橋を見た記憶がうっすらとある。それは定時の開閉なのか、父の交渉の結果なのか定かでない。現在は、毎週日曜日の13時に点検を兼ねて開閉される。

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