「あなたはどう思うの?」
「お前の男のことだけどよ、今のお前が好きなら関係のないことさ」
このシーンの二人の会話を思い起す度に、個人的な事も含めていろんな事を連想していまう。ここでは差し障りのないモンローとバーナード・ショー(と記憶する)の会話を紹介しよう。
「私とあなたが結婚すれば、あなたのように賢くて私のように可愛い子供が生まれるわね」(モンロー)
「いや、私のように不細工で、君のようにオツムの弱い子供が生まれるよ」(ショー)
モンローの魅力を知らなかった頃、さすがショウは旨いことを言うと思った。しかし今、なんと失礼な奴だと思っている。ショウにはこう言ってやりたい。
「人間が理解しあうのも、男と女が愛しあうのも、頭でなんかじゃなくて、ハートなんだよ」(「荒馬と女」)
そして、モンローの魅力は?と聞かれたら、つぎのセリフを紹介したい。(やはり「荒馬と女」)
「きみほど悲しそうな女に会ったことはないよ」(ゲーブル)
「いつも私は幸福そうだと言われてきたわ」(モンロー)
「それは君が男を幸福にするからだ」(ゲーブル)
「荒馬と女」の脚本を担当したアーサー・ミラーは、当時モンローの夫であった。しかし良き理解者ミラーもモンローの悲しみを癒すことは出来なかった。「荒馬と女」はモンローの遺作となる。
「君は本当に美しい… 君が微笑むと太陽が昇ってくるようだ」