六甲山931m〜有馬温泉縦断


 3月中旬、神戸への出張の翌日を利用して六甲山登山(芦屋〜六甲山最高峰〜有馬温泉の横断ルート)に挑戦した。最高峰地点でも931mなのだが、始点の阪急芦屋川駅の標高が33mなので、標高差が約900m、そして歩く距離が約20kmということもあり、思っていた以上に厳しい山歩きとなった。自宅近くの山を散歩がてら登って体力を維持していたつもりだったが、結構疲れて最後は股関節に痛みが出だした。当初の予定では有馬温泉でゆっくりして帰るつもりだったが、予定歩行時間を大幅にオーバーして飛行機の時間がせまり有馬温泉には入れず終いだった。
神戸空港から見た六甲山系、新田次郎の「孤高の人」を読んで以来登ってみたいと思っていた。ほんとうは横断縦走をしなくてはいけないのだが、時間的にも体力的にも不可能なので、今回は縦断コースを選択。
 一般に「六甲山」は大小の山を含む六甲山系全域(東西方向に長さ数十kmにわたる)を指し、最高峰は特に六甲(山)最高峰と称される。山域は神戸市の他、芦屋市、西宮市、宝塚市に属す。南北に狭く、市街地の北側直近に迫っており、その山並みは神戸や阪神間また大阪市内からも天然のランドマークとして機能している。

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登山口となる阪急芦屋川駅。ここを出て道路沿いを歩き出す。駅で六甲山の登山口を示す案内板は見つけることが出来なかった。川沿いを山手に向かって歩く。正面に見えるのは「城山」。左手には芦屋の高級住宅街が続く。
このあたりから、登山ルートを示す案内板が備え付けられていて迷うことはない。ここはまっすぐ進む。右手に行くと「城山」に行くらしい。
この手前までが高級住宅街、この先舗装はされているが道路が狭くなっていて山道らしくなってくる。ロックガーデンの入口にある売店?朝早いのか営業してなかった。ここにトイレがあった。
高座の滝。昔は修験者がこの滝に打たれて修行をしたようだ。滝の少し上から鎌倉時代初期の祭祀に使われたらしい遺物も出土してるらしい。高座の滝のすぐ横からいよいよ岩場の始まり。
六甲山の大部分は、約1億年前(中生代白亜紀)に地下深くで生まれた花崗岩でできており、風雨に侵食されてこういった岩場が露出しているのだろう。こんな風に岩場というよりもろい砂場と化しているところもある。
鎖場もあり、結構クライミングの気分を味わえる。このロックガーデンは、日本のロック・クライミングの発祥地として知られている。命名者は、日本のロック・クライミングのパイオニア的存在である藤木九三。 ロックガーデンを登り切ったところで一休み、神戸の眺望が得られる。
登山道に馬酔木の花が満開。風吹岩への登山道、普通の登山道に変わる。
鉄塔に出くわす。四国電力の鉄塔と色が違う。尾根道に出て対面を見るとこんな山容が見える。
天候に恵まれ快適な山歩きなのだが、久しぶりの本格的な山歩きなので汗びっしょり。いつもなら30分程度歩くと体が軽くなるのだが、この日はいつまでも体が重い。二番目の鉄塔、鉄塔の根本には風雨の侵食から鉄塔を守るための工夫がされている。
風吹岩に到着、岩の上に登れる。風吹岩は、風化に加えて阪神淡路大震災で崩れ、昔よりも低くなってしまったという。風吹岩の上から神戸方面を写す。
六甲山最高峰方向を写す。ここを左に行くと「横池」、ちょっと寄り道。
横池、こんな標高の高いところに池がありびっくり。分岐点から1〜2分で着く。登山道にはこんなところもあった。
登山道を横断する水の流れ六甲山最高峰がくっきり見えてきだした。近いようだがこれから延々歩きが続く。
小川があったが、飲用不可、この先にあるゴルフ場のせいか?登山道を歩いているとゴルフ場を横断するため2箇所ゲートをくぐる必要がある。これは一箇所め。
先にあるのが2カ所目のゲート。六甲山は近代になって荒廃した山容を復活させるため広葉樹が多く植えられたが、この付近は針葉樹のひのきが植えられていた。
雨ケ峠ズームアウトするとこんな感じ。左が最高峰への直行ルート。右へ行くと、東お多福山経由で最高峰へ行くコース。東お多福山へ寄り道をすることとする。
右手にゴルフ場が見える。快適な草原を歩くコース
最高峰が左手に見える。春になれば美しい草原に変わるのだろう。 尾根道を少し歩くと
東お多福山山頂、三角点を探したが見つけれなかった。697m東お多福山の頂上から左斜めに下る感じ
北斜面になるのか霜柱が登山道に残っていた。下りきったところで簡易舗装の道にで会う、ここも左折する。標識が立っているので迷うことはない。
ここまで下ってきて、ここでおがわを渡渉する。ここにも標識があるこんな感じのところ、岩の上を歩き対岸に渡る
少し背丈のある森の中を歩く、勾配も少し急になる。やぶ椿が咲いていた
人の手が入った登山道が目につくようになる。岩場もあったりするのだが、そこをマウンティンバイクを担いで降りてくる人がいたり、トレイルランナーがいたり、やっぱり都会の山だなと感心したりして登って行く。このあたりから股関節が少し痛みだした。橋が架けられている箇所もある。ここではお洒落な格好をした高齢のハイカーと出くわす。
先に青空が見えてピークが近いことが分かる山頂直下にある「一軒茶屋」。かつて、瀬戸内の漁港から有馬温泉街に新鮮な魚を運ぶための「魚屋道(ととやみち)」が山頂のすぐ横を通っていた。魚屋道の休憩所として山頂近くに「一軒茶屋」が作られた、現在でも登山者の憩いの場として営業している。さぞかし賑わっていて神戸なのだからお洒落な茶屋かと思いきや、、、。
ご覧のとおり閑散としていた。カレーを注文したらこんな感じ。たぶんレトルトカレー?でも昔ながらの茶屋なので喫煙可能だった。
5分ほどこんな感じの車道を歩くとまず電波塔に出会う、そしてその先に
広場があり一番奥に「六甲山最高峰」地点がある。標高931m少し降りた地点に神戸方面に視界が開けた広場があるのでそこで休憩
下って来て、車道まで降りずに看板のあるところを降りて行く。石畳の道がしばらく続く、この道が有馬温泉へのルートとなる。
快適な登山道、登りでは股関節が痛み出し下りで余計にひどくなるのではと心配したが、不思議に下りでは痛みが消えた。ベンチがあったりする。正面に見えるのは、射場山。射場山の左を回りこむような感じで有馬温泉に降りて行くことになる。
有馬温泉が見えてきた。松林が目立つようになる。
射場山のふもと付近、現在は崩れてしまっているけれど、このあたりに六甲山で最も古いトンネルがあったと言われているところ。明治7年、大阪・神戸間に鉄道が開通し、六甲越えのこの道も交通量が増え、道も拡がり、トンネルもできたらしい。荷物を積んだ馬や当時客を運ぶ駕籠が石垣のトンネルをくぐっていたらしい。 なるほど、籠や馬車なども通れるくらい立派な道だ。
有馬温泉まであと1km。この付近からジグザク道が続くちょっと分かりにくいけれど、ジグザク道
有馬温泉側の六甲山山頂への起点となる石柱やっと有馬温泉に到着、温泉街へは地図では右方向のはずだが、左折を誘導する看板があるので左折したが、
そこにはロープェイ乗り場があるだけ、引き返し温泉街へホテルの合間にある路地を下り温泉街へと降りて行った。温泉街にあるお寺。温泉街の雰囲気は道後温泉に似ている。
温泉街奥の路地、こんなところも道後温泉に似ている電車に乗って三宮へ。2回乗り換える必要があるが乗り継ぎ時間はなくて乗り継ぎ駅に電車が待機してくれている。予定の歩行時間をオーバーしたので日帰り温泉にも浸かれず急いで三宮へ向かう。そこで伊丹空港行きのリムジンバスに乗った。

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