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　当初、自宅と実家の蔵書のデータベース化を試みるつもりだったのですが、手間はかかるし、古本屋に売ってしまったっり、知人に譲ったり、処分したものも多いので、当初の計画は諦め、最近読んだ本の備忘録という形をとってます。

２００５年に読んだ本
書名著者名出版社名
コメント

高丘親王航海記澁澤龍彦文藝春秋社澁澤龍彦の作品は初めての経験。なんだか敷居が高くて今まで読んだことがなかった。唐の時代、高丘親王が東南アジアを
めぐり側近とともに天竺に行くとても不思議な物語である。博学な澁澤龍彦の知識に現在を忘れて楽しみながら読める作品。

乳房伊集院静講談社伊集院静の作品も初めての経験。題材が野球、そして夏目雅子の夫ということで敬遠していた。なんであの美しい夏目雅子が？
という思いがあり、食わず嫌いという作家であった。読んでみると意外に良い。

愉快な心になる本淀川長治ワニの本昭和５１年発行の本である。まだ黒髪で、ホテル暮らしもしていない頃の淀川先生の本である。その頃はまだ私は大学生で、
淀川先生をうさんくさい親父だと思っていた。友人の本を整理していて、ふさぎ気分の私はこの本を手にとった。私は映画で色
んなことを学んだが最近映画を見ていない。淀川先生に叱られそうだ。人に優しくなれるよう、人生を楽しむことができるよう、
映画をみなくては。

少年カフカ村上春樹新潮社「海辺のカフカ」が発表された時、村上春樹さんのホームページで作者と読者で交わされた往復書簡を収録したマガジンです。
１２２０通もの読者のメールに応える村上さんのタフさと誠実さと真剣さには頭がさがります。

不思議な図書館村上春樹講談社佐々木マキさんの挿絵と春樹ワールドの気分が味わえる村上ファンへのプレゼントという作品。でも１４９０円はちょっと高い
かなって感じ。

花の雲沢野ひとし文藝春秋社多摩を舞台にした沢野ひとしらしき中年男の恋愛小説集です。実話風、エッセイ風に話が進んでいき、えっそんなこと書いて
いいの？と心配させられる。でも沢野さんがそんなにもてるわけない、あっ小説なんだと納得する。でも沢野さんの書く作品は
どれも「いいなぁ」と思う。何故なんだろう。

沢野ひとしの
ふらふら日記沢野ひとし本の雑誌社金銭日記、犬日記、旅日記、絵日記、、、といちおうテーマが分かれているが、沢野さんは自堕落で浪費家で抑制がなくて、、
と負のイメージがどんどん湧いてくる。でも憎めない。何故なんだろう？

哀しい人沢野ひとし本の雑誌社哀しい人では５０歳頃の作者を取り巻く家族、恋人たちを描いている。そして作者の父の思い出を語る。家で居場所を失った
父の思い出。その父に５０歳になった自分がいやなくらいそっくりに思えてくる。そして私も同じ思い。沢野さんを憎めない理由
はこのあたりにあるんだろうな。

帰らぬ日々沢野ひとし角川書店自虐的に作者を投影したと思われる主人公とその娘。妻と愛人。愛人の恋人。トラブルメーカーでありながら、その後の行動
は何も起こさない主人公。娘が間をとりなす。娘は、だらしないと思いながら少し父が理解できるのだ。

わが名はアラムウイリアム・
サロイヤン晶文社

黄色い信号機沢野ひとし本の雑誌社ちょっと作者の姿勢が違っている？そんな感じ。沢野さんが冷静にというか、いつものように自虐的・偽悪的に自分を見て
いない、事実のみを資料に過ぎた過去を語り、現在を語る。

わがままな食卓沢野ひとし本の雑誌社食べ物とそしてお酒がテーマの作品。私の故郷であり、住む街である松山が登場する。漱石の時代から良い評判がない
のでどうだろう？沢野さんには良い印象を与えたらしい。泊まったホテル、畦地梅太郎記念美術館、そしてすし屋さん、最後に
サントリーバー露口。全てを気に入ってもらったらしいが、一緒に過ごしたマドンナのせいかもしれない。気に入ってもらった
美術館が閉館になったのが寂しい。

AVANTI COCKTAIL
BOOK 佐藤道生他 TOKYO FM
出版

誕生日の子どもたちトルーマン・
カポーティ
村上春樹訳文藝春秋

バースディ・
ストーリーズラッセル・
バンクス他
村上春樹編訳中央公論新社

神の子どもたちは
みな踊る村上春樹新潮社

東京奇譚集村上春樹新潮社

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