(韓国映画は疑問符がつきまとう---「八月のクリスマス」「カル」「JSA」
カメラは淡々と登場人物の日常生活を追っていく。主人公の男性が不治の病におかされ死を宣告されていることを知らされる。少女との淡い最後の恋。家族や友人たちとの交流。そして死。どちらかと言えば暗いテーマなのだけれど、見終わった後暖かいものが残る作品であった。 こういった人が天国に行くのだろうなと思った。しかしである。主人公が冒されていた病気は何だったのだろうという疑問から始まって疑問符が色々湧いてきた。私の一番悪い癖は、映画に感情移入してしまうことなのであるが、もし自分が主人公だったら、果たして彼のように死を穏やかに受容できるだろうかという疑問が一番の疑問である。 一度、主人公も飲めない酒を飲んで心の動揺を見せるが、それもエピソードである。その後、彼は死後のことまであれこれ心配りして自分の遺影まで用意する。ある程度人生を生きると諦めもつくが、少女との恋も可能な年齢であの諦観はどこからくるのだろう。 それと「八月のクリスマス」という題名、意味がわかりません。 |
主演は「八月のクリスマス」で共演したハン・ソッキュとシム・ウナの二人。今度の映画はうって変わって連続猟奇殺人を扱った映画。非常に気持ち悪い映画である。 映画を見終わっても真犯人が分からない。これほどすっきりしないものはない。「カル」はビデオで見たのだけれど、最後に謎を列挙して、謎解きのためには、本を買えとある。商魂たくましいなと思う。
|
JSAを見て、ブロンソンとドロンの「さらば友よ」をちょっと思い出した。イ・スヒョクはちょっと役不足ではあったが。ギョンピル士官の冷静な判断と行動に何故スヒョクは応えられなかったのか。事実を知ったギョンピル士官の気持ちは、、、。 映画の最後にこの写真が大写しされる。この写真が映画のすべてを語っている。北朝鮮の軍服はまるで旧ソ連のそれとそっくり、韓国の軍服も米軍のものとそっくりと感じたのは私だけだろうか。 |